齋藤孝が試行錯誤で築いた速読・多読の極意

『速読塾』:齋藤孝

「速読塾」は、齋藤孝自身の「読書の極意」を公開した本と言えます。齋藤孝らしく説明が丁寧、明解です。すぐに実践できるハウツー本です。ただし、この本は「視線移動、視野拡大などの速読法」をトレーニングを学習する講座でありません。ある程度速読ができることを前提としています。「速読ー理解力ー要約力ーコメント力ー応用発展」までを学習する「速読・多読法講座」です。

冒頭で次のように言っています。

今だから話せますが、一時期、せっせと目のトレーニングに励んだことがあります。
あるページの右端から左斜めに移動させたら、次は縦といった具合に、目を素早く動かしていくわけです。目が速く動けば、それだけ速く読めると考えたのです。ちなみにこの方法は間違いではありません。

しかし、このトレーニングによって、私は大きな発見をしました。速読できる技術を磨くと、理解力が速まるということです。ちょうど立ち上がりの速いコンピューターのように、サクサクと物事が理解できる。そして速く理解できれば、当たり前ですが、それだけたくさんの本を読めるようになります。

つまり、速読できる人はたくさん読めるし、多読の人はたいてい、何らかの速読技術を持っているということ。そして、速読・多読ができる人は例外なく、理解力が高まるという定理を発見したのです。

「速読・多読」の能力は理解力と表裏一体のものです。速く読めば、たくさんの本を読める、たくさんの本を読めば、知識が広がる。それと同時にものごとを理解する速度も加速度的にアップします。

著者を含め、知の巨人たち、例えば佐藤優、池上彰、成毛眞、また話題の七回読みの山口真由など、速読技術を持っているということでしょうね。

大目次だけを紹介します。

第一講 何をどこまでめざせばよいかー速読・多読の目標
第二講 勇気を持って飛ばし読みー二割読書法とは何か
第三講 誰でもいますぐできる速読術
第四講 速読上級者用プログラム
第五講 速読を生活にうまく組み込んでいく方法

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速読法をマスターすると、本書が言っているように加速度的な理解力がアップします。

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