『在日本』、中国人青年が見た日本


『在日本』:毛丹青(責任編集)、李淵博(中国語版発行責任)、西村英希(翻訳)

「在日本」とは、日本の中で、日本に住んで生活しているという意味で、本書は中国で発行された本の日本語翻訳版です。

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『知日』という日本を紹介した中国の雑誌があります。中国人が外から見た日本、日本の文化、習慣などを紹介した雑誌で、中国で5年間で累計300万部売り上げた人気雑誌でした。そのテーマの取り上げ方、視点がユニークなうえ綿密に取材された記事と写真の編集は、眺めるだけでも楽しい雑誌です。

一方『在日本』は、日本の大学に留学して七年間日本で生活した中国人が、日本人と同目線で見た日本を紹介しています。中国と日本は文化、漢字など共有するところが多くあります。だから他の外国人と違うところは、中国人だから自国の歴史、文化、言葉と比較して見れる目があります。

私たち日本人が日常平凡事で見過ごしている点を仔細に観察、考察されている。身近にあるため気づかない事が、中国人青年の目を通して、見えてくることが多くある。本書で李淵博の”日本の皆様へのあいさつ」の一部を引用します。

—そんな私の自慢と言えば、7年間のアルバイトで貯めたお金で、青い自転車を買い、日本全国を旅したことです。たくさんのものを見て、聞いて、食べて、日本を「内側から味わう」ことを、自分の身体に落とし込みました。
その後、ドキュメンタリー映画監督の小川紳助さんの作品を観て、さらに大きな気づきを得ました。小川さんの「自分がその一部にならなければ、真実の風景を撮ることはできない」と言う子t場に感銘を受け、自分もそうなりたいと考えたのです。

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日本の生活、慣習、文化、芸術などについて71編の切り口で書かれている。起承転結で書かれている、起の部分の一部を引用する。


日本語には「iki」という言葉があって、漢字では「粋」と書く。中国語では幾つかの解釈はあるが、日本語の「粋」が指すのは、一種の”趣(おもむき)”のようなもの。だからこれだという解釈を与えるのは難しい。—

花火
夏の風物詩と言ったとき、日本人が真っ先に頭に浮かべるのが「花火」らしい。その起源は徳川八代将軍吉宗が江戸の町に広がった疫病と大火災の収束、そして命を落とした人々への追悼のためい、隅田川であげたのが始まりとされている。だから当初は、鎮魂祭の形を取っていた。しかし今の私たちの頭に浮かぶ「花火」の情景と言えば‥

爆買い
1985年、パリのシャンゼリゼ通りにあるルイ・ヴィトン本店では‥‥、アジア人に一行が耳障りな足音を立てて、おかしなアクセント店員に「この一列全部チョウダイな」とうるさく話しかけている。まったく品のない、どこから来たお客だ!?
1990年にヒットした嘉門達夫の「無敵の日本海外旅行」を聞くと、昨今今はやりの「爆買い」は昔の日本にもあったのか、と驚いてしまう。‥

障子
障子とは、伝統的な建築物はもちろん、一般家庭でも和室ではよく見ることができる、古くから伝わる日本式のスライドドアである。木でできた枠に和紙が糊付けしてあり、向こう側は見えないが、和紙がぼんやりとして絶妙な光を通してくれるので、なんとも言えない温かさをあたえてくれる…

村上春樹ファンが多い中国の読者を意識したのでしょうか、巻頭企画は「村上春樹を歩く」で、『風の歌を聴け』など村上春樹の小説に登場する神戸の所縁の場所、建物を紹介している。

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中国語版、原書を読んでみたいな、神保町で探してみましょう。


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