田中修の『植物はすごい』を読んで

『植物はすごい』:田中修著

411SCVraGzL._SL250_

生き残りをかけたしくみと工夫

私が植物のパワーを知った日

植物について深く考えたことがありませんでした。ある日のことです。道の両脇にきれいに刈り込まれた、腰の高さほどの植え込みがありました。何気なく植え込みの上10cmほどのところに手の平を沿わせながら歩いていると、手に蜘蛛の巣が何重にも巻きついた感覚で、ビックリして手を引きました。手には何もついていません。植え込みの上にも何にも手に絡むものはありません。そのとき初めて植物の発するパワーを知りました。なぜ感じたかは、習い始めて2ヶ月の気功だと思います。それ以来、日常的に植物に感じるようになりました。特に春、花が散り若葉が出始める樹々に強く感じます。

高等な植物たち

「植物はすごい」を読むと、植物は動物に劣る生物ではなく、高等に進化した生物であることがわかります。昆虫、動物、人間は食べるため、生きるために、あくせくと動きまわり、果ては戦争までしています。植物は動かずに、太陽の光、大気の二酸化炭素と水でデンプンを作ることができます。化学に詳しい方は解るでしょう、光と二酸化炭素、水だけで人工的にデンプンを作ることができるのか、もし可能だとしても、たった1本の樹に相当するデンプンを製造するために広大な化学プラントが必要でしょう。つまり動物は植物なしで生きていけないということです。

自分のからだを守るパワー

私たちは毎日、さまざまな色、味、においの野菜、果物を食べ、色鮮やかな花を観賞しています。そんな植物の色、味などひとつひとつにに、動物にはまねできない、自分を守るパワーが秘められています。テーマ毎に、植物を実例に興味深い説明、解説をしています。

 第1章 自分のからだは、自分で守る
第2章 味は、防衛手段
第3章 病気になりたくない
第4章 たべつつくされたない
第5章 やさしくない太陽に抗して、生きる
第6章 逆境に生きるしくみ
第7章 次の世代へ命をつなぐしくみ

このなかで、第5章の「やさしくない太陽に抗して、生きる」から、引用編集。

紫外線と活性酸素と植物の抗酸化物質

紫外線は植物にも害

今から約四億年前に、とうとう植物の祖先たちは、海から上陸しました。ところが、陸上での生活を始めると、あこがれていた太陽は、植物たちにやさしくなかったのです。
太陽に光には、光合成に役に立つ光以外に、有害な紫外線が多く含まれていました。
植物たちは、太陽の紫外線がガンガン降り注ぐ中で暮らしています。そんな植物たちの姿を見ていると「紫外線は、人間には有害であるけでども、植物たちにはやさしいのではないか」と思ってしまいます。しかし紫外線は植物たちにも、同じように有害なのです。

紫外線は活性酸素を発生させる

紫外線は、人間であろうが、植物であろうとからだにあたると「活性酸素」を発生させます。
「活性酸素」は人間の身体の老化を促し、多くの病気の原因となり、植物をも枯らす、ひどく有害な物質です。

植物の「抗酸化物質」

「なぜ植物のなかにビタミンC, ビタミンEが多く含まれているのか」と考えることは、あまりありません。植物たちは自分のからだに当たることによって発生する活性酸素の害を防ぐために「抗酸化物質」のビタミンをつくっているのです。
ビタミンC、ビタミンE以外にも、植物がつくる代表的な「抗酸化物質」があります。それは、アントシアニン(ポリフェノールの一種)とカロテンです。これらは「色素」と呼ばれます。花びらを美しくきれいにを装う二大色素です。これらの色素は、花の中で生まれてくる子どもを紫外線から守っているのです。

楽天➡️植物はすごい 生き残りをかけたしくみと工夫 (中公新書) [ 田中修 ]

iBooks➡️植物はすごい 生き残りをかけたしくみと工夫 – 田中修

(Visited 422 times, 1 visits today)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする