相原茂の『中国語の学び方』

『中国語の学び方』:相原茂

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中国語の勉強を始めると相原茂を知ることになります。知らず知らずに相原茂の中国語関連本を数冊は買ってしまっているからです。大学の教授経て、現在はTECCを実施している中国語コミュニケーションの代表で、中国語教育の第一人者です。

『中国語の学び方』は17年前の1999年の発行です。日本は小渕首相、中国の国家主席は江沢民の時代です。さすがの相原茂も「爆買い」という言葉が生まれるような状況は想像できなかったでしょうね。

でも、この本の内容はけして古くなっていません。中国語だけでなく、外国語を学ぶ人にも参考になります。それに面白いのですいすいと読み進むことができます。

『中国語の学び方』

いいこと、面白いことがたくさん述べられていますが、私自身が一番「ごもっともです」と思ったところです。

「中国語 発音よければ 半ばよし」

私が中国語の勉強を始めた動機は中国語を読みたかったからで、語彙、文法に重点を置いて、発音を軽視した勉強法でした。この勉強法には反省しています。読むことを重点に置いたとしても、言葉なので発音から入った方が近道です。

著者は中国語を勉強している人に、このようなことを言っています。例えば日本語で”イヌ”と聞いた時、または英語で”ドッグ”と聞いた時にイメージするのは漢字の”犬”でも、英語の”dog”でもなく、実際の犬の姿をイメージするでしょう。それが中国語でgouと聞いた時に漢字の”狗”(犬の意味)を思い浮かべていませんか? 字が出てくるというのは、こんなおかしいとことはないと思わなければならない。

そう言われれば、私も中国語を聞いたときに、一生懸命漢字を探しています。それではダメだと言うことです。

発音がいいと中国語が達者になること、請け合います。皆さんも、身の回りの誰彼を思い浮かべてください。例外ないでしょう。それほど発音は大事なのです。

発音がいいと、発音をする人は気持ちがいい。正確な発音で中国語を発すると、皆さんでも経験があると思いますが、とても気持ちがいい。気持ちがよくて、脳にすっとその音が入ってきて脳も快感を感じるのです。

いい発音をすると、気持ちがいいわけですから、どんどん話します。話せば、正しい発音が脳と心にしみこむわけですから、中国語に親しみ、上達するようになります。—-

いいこと言ってますね。中国語だけでなく、英語、他の外国語も同じです。最近、東京駅で中国語のアナウンスがあります。女性のアナウンスでそれがとてもきれいなんですよ。

「お金をかけて しくみをつくる」

語学の勉強はお金と時間がかかる。

ことばの学習に使うというのは一つの決断であって、そこにはその人の情熱が注ぎ込まれているのだと思います。お金というのは情熱の別名ですね。

この言葉には賛成と言うより、お金はかかると言うことです。私は技術屋で語学を専門とはしていませんが、20代の頃、不得意だった英語は将来に武器になると考え英語の勉強を始めました。必要な辞書、教材、ツール、原書、英会話スクールと、欲しいと思ったものは迷わず揃えました。

英語の場合は、技術屋として外資に転職した瞬間に費用の全ては回収できたでしょう。

中国語は趣味です。他の趣味と同じようなレベルの楽しみなのでコスト回収のことは考えていません。それでも必要と思われるものは揃えています。

本の目次

第一話 中国語 発音よければ 半ばよし

第二話 お金をかけて 仕組みをつくる

第三話 細切れ時間の活用

第四話 成人してからの中国語学習

第五話 上級への道

第六話 日中異文化コミュニケーション

この本は現在中古でしか手に入らないようです。数百円で買えます。読んでみてください。

中国語の学び方

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