相原茂の中国語学エッセイ『北京のスターバックスで怒られた話』

相原茂の『北京のスターバックスで怒られた話』

相原茂の中国語学エッセイ集『北京のスターバックスで怒られた話』は、前編『雨がホワホワ』の続編です。相原茂の年の功でしょう、ほんわりこころ和む文章です。ときどき本棚から引き出しては数篇読んでいる。

言葉の背景は文化です。会話、文法を学んでも、コミュニケーションが乏しいので、つい日本的に表現、解釈してしまう。中国、中国語にどっぷり浸かった専門家の体験を読んで、自分の体験の如くするのが読書でしょうね。

『北京のスターバックスで怒られた話』は、本書のエッセイの一編で要約すると、

中国の上海、北京にスターバックスを見かけるようになった。相原先生は語学の教師なので、味とか値段とかには関心がなく、メニューがどう中国語で表されているかに興味がある。それで写真を撮ろうとしたら、店員にダメだと怒られ、制止された。
店の宣伝にもなるだろうし、なぜダメというのか不思議だ。
同席していた中国人が言うことには、「それは小さな権力を行使しているのです」中国ではあらゆるところに小さな権力がある。そしてそれを行使することに無上の喜びを感じるという。

『誤解なきよう』笑ってしまうエッセイ

中国の文化を知らないと、大変なことになっていた。エッセイの冒頭を引用します。

一時期、綾瀬に住んでいたことがあった。駅をはさんで向こう側に中国人留学生が住んでいた。 誰かの紹介でわたしに連絡をとってきた 有名な学者のお嬢さんであった。
夜の十時頃の電話だったか。わたしに盛んに
「先生、わたしさびしい」
を連発する。
これが日本人女性から言われたのなら喜んでいい。恋のはじまりかもしれない。しかし中国人 女性が言っているのだ。
これは
我很寂寞
を日本語にしただけだ。
ただ客観的に「私はいま孤独だ」と描写しているにすぎない。日本語ほどの情緒はない。このあたり、誤解してはいけない。<後略>

続きがある。相原先生はそう言いながらも、その女性と喫茶店で会った。喫茶店を出て別れようとすると、家が近くだから寄っていってくださいと誘われる。そして彼女のアパートとの部屋に足を踏み入れる。六畳一間の部屋の真ん中に、布団が敷かれていた。

えー、相原先生どうしたのでしょうか、まさか据え膳食わずはではないでしょうね。笑いながら異文化、中国を学べるエッセイです。

大目次

見開き1頁の長さのエッセイが約70篇収められている。
第1章 中国ウォッチング
第2章 雨ニモマケズ
第3章 日ぐらし中国語

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