陳淑梅のやさしい中国語のエッセイ『茉莉花』

『茉莉花』:陳淑梅

NHKの中国語ラジオ講座を聞いている。柔和で、なにか奥懐かしさを感じる、陳淑梅講師の声が好きです。

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陳淑梅は、中国語の初心者のために二冊のエッセイ、『小点心』、『茉莉花』を出しています。『茉莉花』は自伝エッセイで、小学校に入学したときから、大学で日本語を専攻し、日本に留学が決まり天津空港を発つ日までの実体験を描いています。

小学校に入ってすぐ文化大革命が始まり、この困難な時期と青春時代が重なっている。中国人は触れたくない厳しい時代を、あえて淡々と描くことで、中国語学んでいる人が、中国に対して理解する助けになればと述べている。

つい読み入ってしまい、日本語の対訳を見ながら、最後まで読んでしまいました。もう一度じっくり読みましょう。

いくつかのエッセイの冒頭を引用します。

「票券」
我小的时候,粮、油、煤炭、布匹等等都是定量供应的。家家户户的抽屉里都放着许多票券,比如:粮票、油票,布票・・・。粮票还分粗粮票和细粮票。粗粮票可以买玉米面、小米 高粱米;细粮票可以买大米和白面什么的。在我的记忆中,当时人们最常吃的主食不是馒头和白米饭,而是玉米面窝头。ーーー

一番最初のエッセイです。配給制のことについて書かれていて生活の背景がわかります。日本も戦争中は配給制でした。私が生まれた頃は配給制は終わっていましたが、配給通帳を見た記憶があります。

「语文课」
上语文课的时候,我们常常要写“讲用稿”、开“讲用会”。所谓“讲用”,就是讲一讲活学活用毛主席指示的心得体会。比如说:“昨天,我看见一位老奶奶,怀里抱着好几棵白菜。这时我想起了毛主席的教导:‘一切革命队伍的人都要互相关心、互相爱护、互相帮助。’于是,我就上前帮助老奶奶把白菜抱回了家。”什么的。ーーー

小学校の授業の科目は毛沢東の教えに沿った内容に変わり、国語では毛沢東の指示から学んだことを実生活に活かした体験を語る「講用稿」を書かされていた。

「美妙的语言」
日语广播讲座的时间到了。 我坐在写字台前,打开了收音机。收音机里传出了一位日本女老师温柔的声音: 「みなさん、ごきげんいかがですか」这是我第一次听到日本女子的声音。那声音是那么优雅,那么明快!
在那儿以前,我看过不少反映抗日战争的电影,影片中的日本兵常说的话只有“バカ!”、“トツゲキ!”,”ウテ!”。没有想到, 真正的生活中的日语原来是这么美妙的语言。
怎么说呢,我觉得那声音就像美丽的夜莺 在啼叫,听起来是那么惬意,那么舒心。我顿 时被那声音迷住了! 从此以后,我和日语结下了不解之缘。

外語大学の日本語科を受けることを決め、勉強のために初めてラジオで聴いた日本語放送の女性アナウンサーの上品で、明るい声に感動し、そのときから日本語のとりこになったことを描いています。それまで知っていたのは抗日戦争映画の日本兵の乱暴な日本語だけでした。

陳淑梅は、自分が書いたエッセイを読んでみると、数えてみるとほんの数十年に過ぎませんが、まるで100歳の老人の昔語りのような感じがし、中国の変化の速さと大きさに書いた私までもが驚きを禁じえません、といっている。
たしかに、ここ数十年の中国の発展は、日本の発展を早回ししたようなスピードでした。薄いエッセイ集ですが勉強になりました。

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