村上春樹の『女のいない男たち』

『女のいない男たち』:村上春樹


「女のいない男たち」は「女のいない男たち」をモチーフにした6偏の短編小説集です。まえがきで、ひとつのモチーフを、違った角度のシチュエーション、手法、文体を試しなら書いたと言っています。だから読んでいて次の短編のストーリーが予想できません。

小説の男達は、もてなくて女がいないわけではなく、ただ、疑わなかった女性、愛し過ぎた女性に去られ孤独と追懐の闇に落ちて「女のいない男たち」になった純真な男の物語です。非現時的ではない、でも現実的でもない。次から次と湧き出る想像力で書いた村上春樹らしい小説だと思います。

この短編集の「独立器管」で、

すべての女性には、嘘をつくための独立器管のようなものが生まれつき具わったいる、ーーーいちばん大事なところで嘘をつくことをためらわない。ーーー独立器官が勝手におこなっているこだからだ。ーーーーだからこそ嘘をつくことによって、ーーー彼女たちのーーー安からかな眠りが損なわれたりすることはーーーまず起こらない。

と「女のいない男」になって精神が破綻し、衰弱死した男が言っていた。小説ですよ。

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