佐藤優の「人に強くなる極意」を読んで

佐藤優の「人に強くなる極意」を読んで

佐藤優の「人に強くなる極意」を本屋でパラパラめくり、最後まで読んでみたくて買った。佐藤優は対ロシア外交の最前線で活躍、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕、起訴され、500日以上拘留されていました。きっと佐藤優と視線を合わせることができない人はたくさんいるでしょう。

読みやすい記述になっています。信念を曲げない、人を裏切らない、知の巨人が冷静に分析した内容には重さがあります。

「まえがき」を大雑把に引用すると、
本書には、近未来、日本が大きな変化に巻き込まれることを想定したうえで、われわれ一人ひとりが生き残れるにはどうしたら良いかというノウハウを記している。—————-アベノミックスで日本経済は一息ついているが、かつてのような高度成長の時代が再びやってくることはない。—————消費税の目的について、財政健全化や社会保障と税の一本改革に焦点があたっているが、同じくらい重要なのは、必要かつ十分な防衛費を確保することだと私は見ている。————-こういう大きな時代状況の変化について、「私とは関係ないことだ」と思ってはならない。大きな与件の変化は、一人ひとりの日常生活に必ず影響を与える。———-

私も退職する時に、これから子供の教育費がかかる部下達の将来が心配でした。私も、もう高度成長の時代はなく、いままでの延長で勤め続けることは難しいのではないか、と思っていました。実体経済がともなっていないのに、本屋に株の本が山積みされ始めると危険を感じてしまいます。

本書は「怒らない」「びびらない」「飾らない」「侮らない」「「断らない」「お金に振り回されない」「あきらめない」「先送りしない」のテーマで書かれています。佐藤優の経験と幅広い知識を背景に書かれていて教養書としても読める内容です。

本の題名は「人に強くなる極意」ですが、「自分に強くなり、そして人に強くも優しくもなれる極意」だと思います。

余談ですが、本書の目次テーマ毎に佐藤優は二冊の図書を推奨しています。そのなかに綿矢りさの「ひらいて」があります。たしか著者の他の本にも綿矢りさの本が推奨されていました。ファンなのでしょうか。

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